『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』『匣の中の失楽』
日本推理小説界の四大奇書に連なる第五の奇書!
奇偶 上・下
著者名:山口雅也(著)
出版社:講談社
出版年:2006.10
ISBN :4062755440・4062755459
〜あらすじ〜
たまたま訪れたカジノで見た“6のゾロ目”をきっかけに、推理作家・火渡雅(ひわたりみやび)は奇妙な偶然の連鎖に翻弄されていく。人が死に、自身は片目を失い。すべての事件は果たしてただの「偶然」なのか、それとも…?
『生ける屍の死』でデビュー。
「キッドピストルズ」シリーズなどでミステリーファンから高い支持を集めている山口雅也さんの問題作が、講談社より文庫化されました。
(私のオススメは『13人目の探偵士』。娯楽性が高くて楽しいですよっ。)
偶然ってなんだろう?
本当は因果関係に沿った「必然」ではなかろうか。
ある一定の法則に基づけば「必然な偶然」も起こせるのではなかろうか。
『奇偶』は推理小説の形態をとりつつも、犯人あての物語ではありません。
不可思議な事例と、薀蓄のオンパレード。
終盤に向けての崩壊ぶりは、もはやカタルシスさえ感じさせます。
あとがきで暴露されているよう、火渡雅を通して、あからさまに作家の思想が投影されています。
『奇偶』はミステリーの名を借りた、山口雅也の哲学書です。
読み終えてもちんぷんかんぷん。
ですが、ほんのちょこっとだけ作者の心に触れられる気がするのです。たぶん。
普通のミステリーに飽きた人へおすすめ。
今月のTITLeは『完全無欠のミステリー!全280冊』という特集です。





